【銘柄】デンカ、三菱UFJモルガンは低い利益成長シナリオに変更

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デンカ<4061>が5日ぶりに反落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では6日付で、レーティングを「オーバーウエート」(強気)から「ニュートラル」(中立)に、目標株価を500円から480円にそれぞれ引き下げている。同証券では業績予想を下方修正、あわせて目標株価を480円に引き下げている。

 従来想定していたエクイティストーリーを修正せざるを得なくなったと判断。従来は、原料安で拡大した樹脂分野での利益が他社同様に17年3月期以降も残り、買収したクロロプレンゴム事業よる業績上乗せ効果も寄与し、18年3月期以降も最高利益更新が続くと予想していた経緯がある。しかし、第1四半期(16年4-6月)決算では買収効果がほとんど現れなかったもようであり、この点が同証券従来予想との相違点であり、現時点では、早期に状況が改善する期待は持ちにくいと指摘。そのため、18年3月期以降に最高利益更新の可能性が低下したと判断し、低い利益成長シナリオに変更するとしている。

 一方で、化学セクター内において高水準の株主還元が期待できる銘柄との見方に変わりはなく、17年3月期会社側計画に基づく配当利回りは3.1%と、セクター内で最も高いとしている。ただ、株価の継続的な上昇には業績面での一段の飛躍が必要と考えているという。

 同証券では連結営業利益について、17年3月期280億円(前期比8.6%減、従来295億円、会社側計画は310億円)、18年3月期290億円(従来310億円)、19年3月期300億円(同330億円)と試算している。

 7日の終値は、前日比25円安の432円。

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