オリックス、米PEファンド事業に参入=関係筋

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オリックス が、米国内でプライベート・エクイティ(PE)ファンド事業に参入する。手元資金を活用するほか、グループ以外の投資家の資金も集めてファンド事業を展開し、手数料収入の拡大を目指す。関係筋がロイターに述べた。

オリックスは、これまでも幅広くアセットマネジメント業務を拡大してきており、オランダの資産運用会社、ロベコの買収はその一例。

しかし、PEファンドを手掛けたことはなく、グループの米アセットマネジメント子会社、マリナー・インベストメント傘下にPEの投資運用会社、IXキャピタル・パートナーズ(本社ニューヨーク)を設立し、体制を整えた。

オリックスの広報担当者は、PE投資運用の会社を設立した事実は認めたが、詳しい説明は差し控えるとした。

関係筋によると、投資の1件当たり企業価値(株式と債務の合算)は約200億─300億円のミドルマーケットを想定。米国ではこれら中規模の案件数が日本に比べて多く、ビジネスチャンスが豊富とみている。

第1号案件として、道路・鉄道など交通インフラのメンテナンス会社、ロードセーフ・トラフィックシステムズ(米イリノイ州)への投資を決めた。

オリックスは、IXキャピタルを通じて1年間で数件の投資を行い、今後3─5年でエクイティベースの投資実績を10億ドル(1000億円超)に積み上げる意向。投資先として有望なセクターはサービス業などとみられる。

IXキャピタルの社長兼CEOには、元サーベラス・ジャパン社長の鈴木喜輝氏を起用した。鈴木氏はかつて約8年間オリックスに在籍し、航空機リース事業や海外の不動産開発を担当。約23年ぶりの古巣復帰になる。このほかコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR) からも幹部社員を迎え入れた。

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