テルモが小動き、野村は円高を織り込んでも17年3月期は増益と予想

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テルモ<4543>が小幅高。野村証券では28日付で、投資判断「Buy」(買い)、目標株価4800円を継続している。

 同証券では業績予想を微修正、連結営業利益について、16年3月期810億円(前期比20%増、従来800億円、会社側計画は800億円)、17年3月期840億円(従来830億円)、18年3月期920億円(同920億円)と試算している。円高を織り込んでも17年3月期は増益を予想しているものの、ややデリケートなバランスの上に成り立つことには注意したいとコメント。最大の注目点として、Ultimasterステントの日本の市場シェア維持、欧米のペリフェラル・ニューロ市場開拓の2点を挙げている。

 16年3月期、17年3月期の増益要因としては、薬剤溶出ステントUltimasterの国内外拡販、カテーテル製品の販売増が最も大きいと指摘。これ以外にも、米国子会社TCVSの品質改善費用30億円の剥落も見込まれるという。一方で減益要因も多く、日本の薬価改定、欧米のカテーテル製品単価下落、人民元・タイバーツなど新興国通貨下落を見込んでいる。また、17年3月期にカテーテル販売体制強化による費用増やTCVS社費用が継続した場合には、増益幅が狭まることには注意したいともしている。

 29日の終値は、基準値比25円高の4125円。

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