ヒト・コミュニケーションズ<3654>が２０日、新会社を設立して、日本初となるインバウンド（訪日外国人旅行者）向けのハイクラスリムジンサービスを開始すると発表した。ＦＩＴ（個人手配客）のインバウンド需要が増加し、またモノからコトへ体験型ニーズが高まるなかで世界の富裕層をターゲットに、オーダーメードの最高級サービスを提供していく。
新会社は「ジャパンリムジンサービス」。観光ビジネスに力を入れてきたヒトコムグループが保有する、通訳案内士や添乗員などの人的リソースを最大限に活用して「旅のプロ」が観光コンシェルジュとなってリムジンに同乗する。独自開発のガイドシステムをリムジン全車に搭載し、多言語対応のコンタクトセンターによるサポートも行う。神社仏閣や生け花などの日本文化、歌舞伎などのエンターテインメント、相撲や空手などのスポーツツーリズムといった体験型の観光アクティビティーを体験できる。
「爆買い」の一巡などによってインバウンドの伸び率自体は鈍化しているが、ＦＩＴ、富裕層向けに「日本のおもてなし」を提供することでヒトコムは新ステージに進もうとしている。ヒトコムの収益面への寄与についても、他事業とのシナジー（相乗）効果も含め大きくなりそうだ。
２０日終値は７２円高の２０８３円。
