小野薬品工業<4528>は１６日、国立がん研究センター（東京都中央区）と、双方が有する研究能力を生かし、優れた抗がん剤創出およびがん免疫療法などにおけるバイオマーカー探索を目指した共同研究を推進するため、包括的研究提携契約を締結したと発表した。
今回の契約は、国立がん研究センターの有する高度ながん研究技術および臨床経験と、小野薬の有する高い研究能力と創薬技術を融合することによって、がん患者とその家族に一日も早く革新的な医薬品と適切な治療方法を届けることを目指す。国立がん研究センターは、保有する研究成果のうち小野薬の研究開発に合致するもの提示し、両者協議のもと、（１）創薬標的探索研究（２）初期創薬研究（３）トランスレーショナル研究――を共同で進める。創薬標的探索研究では創薬標的の探索、同定を行い、初期創薬研究では創薬標的の評価およびスクリーニングにより創薬候補となる活性物質（低分子化合物または抗体）の取得を目指す。トランスレーショナル研究では小野薬が有するがん免疫療法薬などにおけるバイオマーカー探索、がん治療薬または診断薬の開発につながる研究を行う。
１６日の終値は、前日比６２．５円高の２６２８．５円。
