日経平均281円高と4日ぶり大幅反発=27日後場

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27日後場の日経平均株価は前日比281円78銭高の1万6664円82銭と4営業日ぶりに大幅反発。昼休みの時間帯に円安が進むとともに日経平均先物が一段高となった流れを受け、後場寄り付きは買いが先行した。上げ幅を拡大して始まり、直後に1万6821円43銭(前日比438円39銭高)まで上昇した。民放番組などで経済対策が27兆円規模になると伝えられたほか、外資系メディアが政府が50年債の発行を検討していると報じ、政策期待が高まった。

その後、財務省理財局の見解として50年債発行検討の事実はないと伝えられ、円安一巡とともに伸び悩んだが、午後2時すぎに安倍晋三首相が福岡市の講演で「経済対策の事業費は28兆円超になる」と発言したと伝わると、再び円安・株高に振れる場面があった。一巡後は、引けにかけて1万6700円割れ水準で推移した。

東証1部の出来高は22億3908万株、売買代金は2兆5343億円。騰落銘柄数は値上がり1403銘柄、値下がり457銘柄、変わらず108銘柄。

市場からは「後場は大型経済対策ニュースを受け、インデックス買いを誘発した。規模的にどこまで織り込んでいるかは微妙だが、追加緩和観測とセットで週末の日銀金融政策決定会合に向けて期待が続きそうだ」(準大手証券)との声が聞かれた。

業種別では、第2四半期(16年4-9月)の連結利益予想を上方修正した三井化学<4183>や、未定としていた17年3月期連結業績予想で営業利益7.9%増見通しとした信越化<4063>などの化学株が上昇。トヨタ<7203>、日産自<7201>などの輸送用機器株も買われた。住友鉱<5713>、三井金属<5706>などの非鉄金属株や、旭硝子<5201>、ガイシ<5333>などのガラス土石株も堅調。ブリヂス<5108>、浜ゴム<5101>などのゴム製品株も高い。

個別では、「ポケモンGO Plus」を製造しているのではとの観測が広がったミツミ<6767>がストップ高。同社と経営統合予定のミネベア<6479>も上伸し、SUMCO<3436>、日農薬<4997>などの上げも目立った。

半面、任天堂<7974>、タカラトミー<7867>などのその他製品株が下落。米カラ売りファンドが「強い売り」推奨の伊藤忠<8001>や、三菱商<8058>などの卸売株も売られた。日水<1332>、マルハニチロ<1333>などの水産農林株もさえず、NTTドコモ<9437>、KDDI<9433>などの情報通信株も安い。

個別では、サノヤスHD<7022>、SKジャパン<7608>、Hamee<3134>がストップ安となり、イマジカロボ<6879>、CVSベイ<2687>も下押すなどポケモン関連株の下げが目立った。第2四半期(16年4-9月)の連結業績予想を下方修正して17年3月期通期予想を未定としたSMK<6798>や、コメリ<8218>、イーレックス<9517>なども値下がり率上位。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、26業種が上昇した。

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