米国株式市場は続伸、S&P今年初めてプラス圏に浮上

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米国株式市場は主要3指数が続伸して取引を終えた。米連邦準備理事会(FRB)が16日により緩やかな利上げペースを示唆したことに加え、経済の先行きに明るさがみえることが株価を押し上げている。

S&P総合500種指数は18日、今年初めて昨年末比でプラス圏に浮上した。ダウ工業株30種平均は今週、全営業日値上がりし、17日には昨年末比で初めてプラス圏に入った。

週間ベースでも主要3指数がともに上昇し、5週続伸となった。ダウは約1.8%、S&Pは約1.3%、 ナスダックは約1.0%のプラスだった。

FRBが年内の利上げ回数が想定より減ると示唆したことでドルが下落。ドル建ての1次産品は割安感が出て買われ、原油価格は1バレル=40ドルを超えた。ただ、18日の原油相場は利益確定売りで下落。国内の石油掘削装置(リグ)稼働数が昨年12月以来約3カ月ぶりに増えたことも原油安に繋がった。

雇用や賃金などに関する最近の経済指標は市場予想を上回っており、企業決算の見通しも改善している。こうしたことも景気後退懸念を和らげており投資を後押ししていると、フォートピット・キャピタル・グループのリサーチアナリスト、キム・フォレスト氏は指摘している。

米金融大手のバンク・オブ・アメリカ(バンカメ)(BAC.N)とJPモルガン・チェース(JPM.N)はともに2.9%上昇した。自社株買いの発表が好感された。両社はS&Pの最大の押し上げ要因だった。

米ソフトウエア大手アドビ・システムズ(ADBE.O)は3.8%上昇した。通期の利益と収益について、市場予想を超える水準に見通しを引き上げたことが好感された。

騰落銘柄数は、ニューヨーク証券取引所では上げ1855で下げ1183(1.57 対1)だった。ナスダックは上げ1827で下げ1000(1.83対1)だった。

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