三菱マテリアルが3日続落、大和は目標株価を340円に引下げ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

三菱マテリアル<5711>が3日続落。大和証券では9日付で、投資判断を「2」(アウトパフォーム)から「3」(中立)に、目標株価を420円から340円にそれぞれ引き下げている。

 同証券では従来から、非鉄市況が大きく下落するなか、北米セメントや銅製錬事業などを有する同社のファンダメンタルズは、金属価格低迷や鉱山の操業立ち上げで苦しむ同業他社比で相対的に良好と判断してきた経緯があり、こうした見方に変更はないものの、(1)北米セメント事業の需要成長ペースがやや緩慢かつ偶発的なコスト増が例年相次いでいる点(2)三菱日立ツールとのシナジー効果創出に時間を要するなど経営スピードに不足感がある点(3)16年度配当が減配計画とされたことから配当による株価下支えも期待し難い点――などを勘案し、投資判断をいったん「3」に引き下げるとしている。

 一方で、これらの点に関して竹内社長をはじめとする経営陣は強い問題意識を持っていると同証券では認識しており、そうした問題意識に基づく適切な経営判断が今後の成果創出につながることを期待したいとコメントしている。

 同証券では業績予想を下方修正、連結営業利益について、17年3月期685億円(前期比3%減、従来781億円、会社側計画は680億円)、18年3月期776億円(従来879億円)、19年3月期848億円と試算している。従来比で、為替前提の円高方向への見直しや、北米セメント事業のコスト増、超硬工具の販売数量引き下げなどが織り込まれている。

 10日の終値は、前日比7円安の285円。

関連記事

ページの先頭へ