日経平均は594円安と大幅4日続落、景況感悪化懸念続き全面安

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1日後場の日経平均株価は前日比594円51銭安の1万6164円16銭と大幅に4日続落。終値での1万6200円割れは3月1日(1万6085円51銭)以来1カ月ぶりの安値水準となる。

 後場寄り付きから売りが先行した。昼休みの時間帯に、中国・上海総合指数が午前取引終了(日本時間午後零時30分)に向けて下押し、日経平均先物が一段安となった動きを受け、軟調推移。下げ幅拡大の流れとなり、午後2時51分には、この日の安値となる1万6113円01銭(前日比645円66銭安)を付ける場面があった。3月調査日銀短観での景況感悪化が引き続き懸念された。週末要因に加えて米3月雇用統計の発表を控え、買い見送りのなか、売り物に押される展開が続いた。

 東証1部の出来高は25億7927万株、売買代金は2兆6570億円。騰落銘柄数は値上がり70銘柄、値下がり1860銘柄、変わらず17銘柄。

 市場からは「日銀短観の不調が響いた面はあるが、国内機関投資家の期初益出し売りが観測され、その影響も出たもようだ。それにしてもダラダラと下げが続き、行き過ぎのような気がする。政策が出れば一気の巻き戻しも考えられ、ここからの新規売りは難しいのではないか」(準大手証券)との声が聞かれた。

 東証業種別株価指数は全33業種が値下がり。16年度からの事業方針を発表し、17年3月期の営業利益計画が市場コンセンサスを下回ったパナソニック<6752>や、日立<6501>、アルプス<6770>などの電機株が下落。東電<9501>、東ガス<9531>などの電気ガス株や、国際帝石<1605>、石油資源<1662>などの鉱業株も売られた。三菱重工<7011>、IHI<7013>などの機械株も軟調。野村<8604>、大和証G<8601>などの証券商品先物株も安く、旭硝子<5201>、TOTO<5332>などのガラス土石株もさえない。

 個別では、インプレス<9479>、東映<9605>、クックパッド<2193>、だいこう<8692>、アイスタイル<3660>などが値下がり率上位。

 半面、個別では、日本郵政<6178>傘下の日本郵便と薬の宅配事業を開始すると報じられたメディシス<4350>がストップ高。セルロースナノファイバーの第1期商業プラントの建設を決定した中越パルプ<3877>や、子会社のIDファーマが米ステモニクス社とiPS細胞作製技術の実施許諾契約を締結したアイロムG<2372>も上伸。ゴールドマン証が投資判断を「買い」に引き上げたトヨタ紡織<3116>や、ビットコイン取引所運営の米ペイワードに出資するマネパG<8732>などの上げも目立った。

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